HYBEは7月3日、パン・シヒョク会長が6月下旬に韓国の金融監督院(FSS)に召喚され、事情聴取を受けたことを明らかにしました。パン会長は現在、資本市場法に基づく不正取引および不公正取引の容疑で訴追されています。
HYBE Labels側は今回の事情聴取に関し、「パン・シヒョク会長はすべての質問に対して正直かつ誠実に答えた」とコメントしています。
問題となっているのは、パン会長がHYBEの新規株式公開(IPO)前に一部株主と結んだとされる「秘密株主契約」です。この契約により、IPO後に株主が得た利益の30%がパン会長に分配される仕組みとなっていたとされ、約4,000億ウォン(約422億円)相当の不当な利益を得たのではないかという疑惑が持ち上がっています。
金融業界の関係者は、上場前にこうした契約を通じて筆頭株主が私的に利益を得るのは異例だと指摘。また、この契約内容が証券届出書に記載されていなかったことも問題視されています。
この件に関して、HYBEは2023年11月に「IPO前に株主に契約書を提供したのは事実だが、上場過程において法令違反はなかったと考えている」と各メディアに回答しています。
一方、金融監督院と韓国警察は合同で捜査を進めており、ソウル地方警察は2024年4月と6月にHYBE本社に対する捜索・押収令状を請求しましたが、いずれも検察により却下されています。
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