HYBEは5月27日、取締役会を通じて、同社が保有していたSMエンターテインメントの全株式を中国IT大手・テンセントの音楽子会社、テンセント・ミュージック・エンターテインメント(以下、TME)に譲渡することを決議した。
譲渡は5月30日の韓国市場終了後に時間外取引で実施される予定で、売却株数は計221万2237株、SM全体の持分比率にして9.66%に相当する。
株式1株あたりの売却価格は11万ウォンで、取引総額は約2443億4600万ウォンにのぼる。これにより、TMEはカカオに次ぐSMエンターテインメントの第2位株主となる見込みだ。
HYBEは2023年初頭、SM創業者であるイ・スマン元総括プロデューサーから14.8%の株式を取得し、SMの経営権争奪戦に本格参入した。しかし、その後の買収競争ではカカオが主導権を握り、HYBEは計画を撤回。保有株の一部はカカオへの売却に充てられた。
残された株式についても、昨年5月に一括売却する方針を示しており、今回の取引で完全に手放すこととなる。HYBEは今回の決定について「非中核資産の整理の一環」と説明し、「得られた資金は、今後の成長戦略に活用する予定」としている。